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2014.05.23

「戦略・戦術・戦闘」

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」にはまっています。 戦国時代の“天才軍師”と称され、秀吉に天下を取らせた最強の“ナンバー2”であった官兵衛、その信念は『人を殺さずに勝つ』。 秀吉があまり血を流さず天下統一できたのは、いつも側にいた官兵衛が“優れた交渉力”を発揮し続けたこと、又「本能寺の変」の際には、ただ落ち込む秀吉に対して「ここで明智光秀を打てば、天下は殿のものですよ!」と“機を見るに敏”な助言から、かの有名な「中国毛利との戦いを中止しての“大返し”」までプロデユース! その生涯を通しての、“参謀”としての官兵衛の生き様を、『乱世を勝ち抜く為の参謀としての役割は!?』という観点で観れば、経営に活かす(参考にする)べき点も多々感じながらの、今年になってからの日曜夜なのです。

 5月11日放送は、織田信長に謀反を起こそうとした荒木村重を思いとどまらせようと、官兵衛が単身乗り込むもその説得に失敗し、監禁されてしまう過酷な運命が描かれていました。 これからの「幽閉」の間をどう生き延びるのか!? 帰ってこない官兵衛が逆に寝返ったと決め付けた信長から、殺害を命じられた人質の松寿丸(長子の黒田長政)を、敢えてその命に逆らってまでも救った竹中半兵衛も、秀吉に仕えた名参謀(天才的軍師)でした。 秀吉がなぜ天下を取れたか!? 官兵衛と半兵衛を抜きにしては語れず、今後のドラマの展開に小職の興味は尽きません。

 

 さて、『呉子』の中から官兵衛が活用したという「戦ってはならない敵」論があります。

①     土地が広大で、人民が富み、かつ人口も多い敵。

②     君主が人民を慈しみ、その恩恵が行き渡っている敵。

③     賞罰が明確で、その発動の時期が的を射ている敵。

④     功績のある者が高い報酬を得、賢者や有能な者にはそれに応じた登用をしている敵。

⑤     兵力が多く、装備が整っている敵。

⑥     隣国や大国の援助がある敵。

これは、現代のビジネス戦争にも、そのまま当てはまる言葉と気付きました。 

敵を“ライバル会社”、兵力を“社員”、装備を“開発インフラ”と置き換えると解りやすく、逆にこの①~⑥までを備えた会社になることが適えば、現代のビジネス戦争を“勝ち抜ける”会社になれるという“官兵衛の教え”と小職は勝手に置き換えて理解しています。

 

 一方、ドイツのクラウゼビッツの書いた『戦争論』では・・・

「歴史上、名のある戦争は208回ある。 その内、200回は『攻め』で勝利した。 

『守り』で勝利したのは、たったの8回(4%)でしかない!」という行があります。 

長年続いた「デフレ経済」の中でのリーマンショック以降、ここ数年は確かに“不況”“リストラ”“失業”などの文言が新聞の活字になり、『守り』重視の経営が続いたことは否めません。 でも、2012年12月を契機(安部政権発足)に、状況は一変してきました。 何より最近は、“電気料金”“原材料”などのコストアップ傾向は間違いなく、“有効求人倍率”の変化即ち“人手不足”からの人件費もアップしていくことになる。 しかし、これらの現象をただ単に「不安材料」として考えるのではなく、“円安”も(輸出で)チャンスと捉えて、“株価”も一年半前に比べれば、大きく回復している。 そう、確実に「インフレ経済」になってきているのだから、これをチャンスと捉えて、今年の夏は更なる「経営のイノベーション」にチャレンジする時が来たとの確認で、(当社としての)成長“戦略”の実行、社員全員で戦う「攻撃的」な「ビジネス戦争“夏の陣”」にして行かねばならないと想っています。 

『攻め』の経営に打って出るべし、大きなチャンス(大返しするなら、今でしょ!)が到来しているのです。

 

 『殿様(経営陣)は、しっかりとした「戦略」を立て

   参謀(経営幹部)は、それを具体的な「戦術」に展開し

    兵隊(社員)は、現場で確実に実行「戦闘」するのみ・・・』   

 

この言葉も大変含蓄のある言葉ですが、経営のイノベーションを成す為には、どうしても必要な「役割(責任)分担」を表している教訓言と考えています。

 

平成26年5月 薫風かおる好季節・・・            代表取締役 松元 收

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