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お知らせ
2013.10.01
牛のよだれ・オデキ・屏風
10月と暦は進みました。 一年で一番爽やかな気候となってきましたが、先月のゲリラ雨(洪水)による災害・浸水を受けられた京都(嵐山)や福知山の皆様には、心からのお見舞いを申し上げます。
京都という土地柄は、あの様な”自然災害”が歴史的に少なく、それ故に過去に長い間「都(みやこ)」が栄えた理由(先人の知恵)であると学んでいましたので、驚きと共に「日本の気象」も近年大きく変化してきている事を、改めて実感させられた次第です。
その京都について・・・長寿企業が世界一多く存在する国家日本の中でも、京都はダントツの存在なのだそうです。 京都には一千年以上続く商家・細工師が20軒もあり、先月19日にお亡くなりになった「山内博前社長」の任天堂さん(創業1989年)を含む百年以上の老舗企業となれば、何と700軒をも越すそうです。これは他都市とは比較にならない数で、それには京都の商家だけが持つ、長寿企業への【秘訣】があるとのことで・・・
【目先の利益より存続】
京都の老舗は、目先の利益に走らず、家業を細く長く続ける事が重要と考える。
バブルには無関心、世間のニーズに適った事業を継続し、信用を得て、老舗となっていく。社会の役に立っているかどうかを存在価値と考える。
「商いは牛のよだれ(細く長く)」
【量より質】
売れるからといって質を落としてまで生産量を増やしたり、会社規模を大きくはしない。
徹底した分業システムと、優秀な手作り技術で、オンリーワン(高品質・付加価値)の商品を作る。
「オデキは大きくなったら潰(つぶ)れる」
【手堅さと身軽さ】
ほとんどの老舗は無借金経営。 少数精鋭と多品種少量生産に拘り、できるだけ自社で生産工場も持たない分業主義。 身軽であることそのものが、不況の時を乗り越える安定経営を支えている。
「屏風(びょうぶ)は広げすぎると倒れる」
「任天堂さん」は、世界企業でありながら、「娯楽・ゲームビジネス」という限定市場の中で、カルタ(花札)⇒トランプ⇒ファミコン・・・見事に時代を先取りし、自ら流行まで巻き起こす商品の提供をし続けてきました。 「娯楽は生活必需品でないのだから、面白くなければダメ」「二番目ではダメ」”山内イズム”としての”任天堂のDNA”を見事に残され、このDNAがある限り、スマートフォンソーシャルゲームに勝る”新しいファミコン!?”を必ず生み出して、これからもゲーム業界で復活、君臨されるはずです。 京都老舗企業の「底力(底知れぬ凄みというか力)」を任天堂さんの経営から感じて、そして信じているのは小職だけでしょうか!?
創業が1927年の弊社は、お陰様で86年の年輪を重ねてきましたが、当面100年企業目指して、その京都の老舗が持ち続けてきた”考え方””秘訣”というものを参考にさせて頂きながらの日々取り組みを続けて活きたいと考えています。
今月の中旬には「テクノロジーセンター」も竣工致します。 新しい製品と技術の開発拠点として、機能致します。
「研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし」という豊田佐吉(トヨタ創業者)の言葉、ものづくりの大切さを説いているこの言葉を小職はいつも大切にしています。
革新的技術や独自の品質管理面で更なる進化を続け、ユーザーニーズに基づくオンリーワン製品の生み出し・・・この経営戦略で、ブルドックは(当面)100歳の老舗犬?の仲間入り目指しての挑戦を続けます。
平成25年10月 秋晴の候・・・ 代表取締役 松元 收