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お知らせ
2010.08.20
真(まこと)の教育
① 政権交代が実現したのが昨年の夏・・・もう今頃は、新しいリーダーの下で新しい日本の成長戦略の実現に向けて、まっしぐらのはずが!?
(相変わらず、衆参ねじれと政局云々のニュースばかり/反○○と親○○の区分けで票読みが毎日の仕事では、政治家本来の責任放棄とは言えませんか!?)
② 100歳以上のお年寄りが蒸発!?(子供達は、その数年間、父や母を語り合う事すらなかったのでしょうか/年金目当ての放置だとすれば、あまりにも卑劣!)
最近のこの様な話題で意見交換すれば、小職に近い年代の方々の総じての意見(結論)は、「戦後教育が失敗した結果」「あまりにも個人の権利と自由を優先しすぎ」「人間としての生き方(責任ある立場の人間の立ち振る舞い&道徳倫理/家族をはじめ他人への想いを育む)即ち人間教育を疎かにした結果が」・・・と、なってしまいます。
一方、8月お盆の週は「原爆投下」「終戦記念」そして「靖国」と繰り返しニュースが流れます。幾百万の人々の犠牲(命に変えて)で守ろうとした祖国日本、けれども今その先人達の思い通りの国になっていますよと、自信をもって言い切れる人が、今の日本に果たしてどれだけ居られる事でしょうか!?
小職も、日本の国づくりは「まず教育から、その価値観を改める事」からスタートしなければとの思いで、暑い夏を過ごしていましたが・・・今次、戦前に熊本に実存された徳永康起先生の、当に教育の原点に立ち戻る感動の実話を思い出してしまいました。
<人間学を学ぶ月刊誌『致知』2008年3月号記事から抜粋でのご紹介をさせて頂きます>
『徳永先生は熊本県の歴史始まって以来、30代で小学校の校長になられたほど優秀でしたが、「教員の仕事は教壇に立って教える事だ」と、5年で校長を辞め、自ら志願して一教員に戻られた。でもその後どの学校に行っても校長に嫌われるんです、自分より実力が上だから。 それで2年ごとに学校を追い出されてしまうんですが、行く先々でその学校の教師達が一番嫌がっている難しいクラスを受け持って、確実にそのクラス全員を勉強好きに変えてしまうんです。授業の前に児童達が職員室へ迎えに来て、騎馬戦みたいに先生を担いで、「ワッショイ、ワッショイ」と教室に連れて行ったというんです。先生、早く教えてくれって。 先生は昼飯を食べない人でした。なぜ食べなくなったかというと、終戦直後は、昼の時間になると弁当を持ってこられない子供達がさーっと教室からいなくなる。それでひょっと校庭を見たら、その子達が遊んでいたんです。その時から自分もピタッと昼飯を食べるの止めて、その子達と楽しい遊びをしてすごす様になりました。以来、昼飯はずっと食べない人生を送るんですよ、晩年になっても。 これは戦前の話ですが、「明日は工作で切り出しナイフを使うから持っておいで」と言って児童達を帰したら、次の日の朝、「先生、昨日買ったばかりのナイフが無くなりました」という子が現れました。 実は先生はどの子が盗ったかは、分かっているんですね。それで全員教室の外に出して遊ばせておいて、盗ったと思われる子供の机を見たら、やっぱり持ち主の名前を削り取って入っていた。先生はすぐに学校の裏の文房具屋に行って、同じナイフを買い、盗られた子の机の中に入れておきました。子供達が教室に帰って来た時、「おい、もう一度ナイフをよく探してごらん」と言うと、「先生、ありました」と。そして「むやみに人を疑うものじゃないぞ」と言うんです。(ナイフを盗った)その子は、ただ黙って涙を流して先生の顔をじっと見ていたといいます。それから時代が流れ、戦時中です。特攻隊が出陣する時、全員が父・母宛に書き置くのに、たった一通、徳永先生宛ての遺書があった。それが、あのナイフを盗った子からのものでした。「先生、ありがとうございました。あのナイフ事件以来、徳永先生の様な人生を送りたいと思う様になりました。明日はお国の為に飛び立ってきます・・・」という書き出しで始まる遺書だったそうです。 それから、こんな話もあります。先生が熊本の過疎地で教員の時代、両親の分からない子がおったんですが、大変な暴れん坊で、とうとう大変な悪さをやらかした時に、宿直の夜に「君の精神を叩きなおしてやる」と言って、その子をぎゅっと抱いて朝まで一緒に寝てやったんだそうです。後にその彼は会社経営で成功して、身寄りの無い者を引き取って(入社させ)立派に成長させていったそうです。「自分の今があるのは、小学4年の時に徳永先生に抱いて寝ていただいたのが始まりです。先生今いずこにおられますでしょうか!?」という新聞広告を出して、40年ぶりに再会が適ったそうですよ。・・・』
<徳永先生の教育者としての教育実践の凄さ(素晴らしさ)、少しでも感じて頂けましたでしょうか。小職自身、何度思い出しても胸を打たれる実話の数々であります。>
我々も自分の子や孫に、そして会社にあっては社員(部下)への接し方を考える上で、そして真の教育とは?の答えの事例でもあると感じています。つまりは、「相手への真の愛情に基ずいて」「本気で」ぶつかる勇気と行動力。 大変難しい事ですが、一人一人の親として、上司としての接し方(あるべき姿)というものを改めて根本から考え直された夏の事でした。
と、同時に「戦前・戦中(直後)」の人達の味わった苦労に比べりゃ、昨今のデフレ不況など何のこれしき、乗り切れないはずは絶対にありませんね。
精神を叩きなおして、チャレンジ&リ・スタートの夏です。
平成22年8月(平和な盛夏) 代表取締役社長 松元 収