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お知らせ

2010.03.29

「志(こころざし)」

 こんなたとえ話があります。
【昔、城の石垣を積み重ねている三人の石工に通りかかった殿様が尋ねました。「お前さんらは何のために働いているのか?」一人は「食うために」、二人目は「石垣をつくるために」、
そして三人目は「大きくて立派な城を建てるために」と答えました。 さて、この三人の石工の考え方の違い、皆さんおわかりでしょうか。「食うために」という考え方は、仕事の種類は何でもいいのであり、与えられた仕事をただこなすだけという姿勢です。(明日、もっと給金の高い仕事が他にあれば、ここで石を積んでいない) 「石垣をつくるため」は、目先の仕事にしか目がいかず、自分の仕事の意味が把握できていない状態です。(石を積めと言われたから積んでいる:指示待ち) 「大きくて立派な城を建てる」というのは、その仕事の意味を充分に理解し、更には自分の仕事の結果に対しても大きな夢(目標:あるべき姿)を持っている・・・どうやって立派な城の土台としての石垣をつくろうかと、工夫しての毎日ですから、毎日の仕事への喜び(自覚)も責任も大きくなり、結果としてより大きな成果(立派な石垣の完成)を上げることにもつながるのです。<殿様は、この三人目の石工を、早速家来に召抱えた事は言うまでもありません。>】
 毎日を淡々と過ごすのではなく、どうせなら「大きくて立派な城を建てる」というような大目標を意識(=志を持って)しながら、仕事に対峙すべきである・・・とのたとえ話でした。
 しかるに一方、もしも現在の日本の政治家の皆さんに「何のために政治家として働いているのですか?」と尋ねることが出来たとしたら、果たして何という答えが返って来るのでしょうか!? 願わくば、「国づくりに夢を描き、成長戦略と大きなビジョンで経済を活性化させ、世界をリードできる国たらんと・・・」と明確に答えて頂きたいと思います。 日本国のこれから歩むべき道程をしっかりとリードしてくれる"大きな志を持った真のリーダー(ヒーロー)"の出現を心から念願し、そして期待している今日この頃です。

 [安岡正篤の言葉から]
「世の中の法律や制度を如何に変えてみても、イデオロギーを如何に振り回しても駄目である。 人間そのものを何とかしなければ、絶対に人間は救われない。」
「世をあげて利を競うに忙しい。 しかし各自の利害は、いつかどこかで、必ず衝突する。
これを解決するものは、やはり正義である。 正義はどうして決まるか。 利害関係の外に立つ、良心と達識とを持つ人々の、明察と公論による。」
 流石、歴代の総理(但し、最近の総理ではありません)の指南役であった安岡正篤の言葉と、感銘し直しています。
 「志」という文字は"武士"の"心"という意味から(組み合わせで)出来ているというお話も思い出しました。<坂本龍馬・吉田松陰・・・然り、ですね。>
毎日を淡々と過ごしたり、不景気を政治や他人のせいにするのではなく、冒頭の三人目の石工の様な考え方を、殿である小職も、石工である社員も全員が共有し、大目標である「立派な会社つくり」に挑戦します。それを志(こころざし)ての、2010年春、フレッシュな新入生が闊歩する新学期(当社としての60期)、当社も会社としてもう一段上のレベルへと進級目指してのチャレンジが始まりました。
                                  平成22年3月          代表取締役 松元 収

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